水のコラム
お湯の出しっぱなしでガスが止まった⁉対処法と故障の見分け方
「お風呂に入ろうとしてお湯をはっていたら、次の日まで眠ってしまった」などの経験をしたことがある方は多いかと思います。このあと、いつまでたっても水が温かくならない場合、ガスの長期使用で安全装置が発動している可能性があります。
この記事では、ガスの長時間使用で止まったときの対処法と、給湯器の故障を見分ける方法を解説します。また、あわせてガスや水道を出しっぱなしにしたときの料金にも触れていきます。
ガスはお湯を出しっぱなしにすると止まってしまう
ガスは、お湯を出しっぱなしにすると停止してしまいます。これは、ガスメーターによるものです。ガスが長時間使用されていると、機器は安全のためにガスを停止します。
ガスが使えなくなれば、住宅の温度調節を担う機器は機能しません。結果、温かい水が出なくなるというわけです。安全装置はお湯に限らずガスの長時間使用で発動するため、故障しなくても使用方法により止まる可能性があると覚えておきましょう。
大体1時間程度で止まってしまう
では、どれくらいの時間出しっぱなしにするとガスメーターは反応するのでしょうか。機器の性能や仕様にもよりますが、早くて30分ほど、遅くとも1時間程度で止まることが多いようです。
もし、お湯を30分~1時間近く出しっぱなしにして使えなくなったら、安全装置を疑いましょう。安全装置を解除すればいつもと同じように使えるようになります。焦らず正しい対処をしましょう。
ガスが止まったときの対処法
ガスが止まったときの対処はとても簡単です。思い当たる異常がないのに使えなくなるとビックリしますが、次の手順で作動させればいつも通り使えるようになります。慌てず落ち着いて対処しましょう。
給湯器のリモコンを確認する
まずはお風呂のリモコンを確認しましょう。ガスメーターに異常や不具合があれば、リモコンにエラーコードが表示されています。コードの内容は取扱説明書で確認できるので、チェックしておきましょう。
また、ガスメーターではなく、電気系統で異常が起きている場合もリモコンで確認できます。リモコンに電源が入っていない場合は、ガス機器ではなく電気系統を確認してください。
ガスメーターの安全装置を解除する
安全装置が作動していたら、ガスメーターの場所に行きます。住居によりメーターの位置は変わりますが、プロパンガスならボンベの近くに設置されています。事前に設置場所を確認しておきましょう。
安全装置が作動していると、メーターの画面やランプが点滅します。近くにゴム製の復帰ボタンがあるので、それを2~3秒ほど長押ししてください。少々固めなので、グッと押し込むように押します。
しばらくするとメーターが安全にガスを供給できるか確認し始めます。しばらくした後、ランプの点滅が終わるか画面が正常な状態になったら、復帰は完了です。あとはいつもと同じようにお湯が使えます。
給湯器が故障していないか確認する
安全装置を作動させた後も異常が改善されない場合、給湯器の故障が考えられます。屋外にある機器を確認しましょう。機器の給水口には、フィルターの入った水抜き栓があります。水抜き栓にゴミが挟まっていないか調べてください。
掃除し終わった後再度正常に動くか確認し、それでも出ないようなら修理してもらわなくてはなりません。ガスを扱う業者へ修理を依頼しましょう。
お湯を出しっぱなしにすると水道光熱費はどうなる?
お湯を出しっぱなしにした後に気になるのは、故障や不具合だけではありません。水道代やガス代も気になる方もいるかと思います。次は、出しっぱなしにしたときにかかる水道光熱費について解説します。
ガス代は大体500円以下で済む
ガス代はガス会社により異なりますが、平均的に1」うんで4~6円程度です。60分使い続けたとしても、500円以下で済みます。ガスは最長でも1時間で停止されますから、出しっぱなしにしてもかかる金額はそれほど高くはありません。
とはいえ、いつもよりも料金が高くなります。引き落としや振り込みの際には、注意が必要です。
水道代は1時間で約3,000円以内
次に、水道代です。水道は出しっぱなしにしてもガスのように強制的に止めません。出しっぱなしにした分だけ料金がかかります。水道代は自治体により価格が変わりますが、1分間で約10L・料金にして2円です。1時間で120円ほどになります。
夜の21時から朝の7時まで出していたとしたら、1,200円近くかかる計算になります。水道料金としては、結構な金額です。一晩中出しっぱなしにしたときは、水道料金にご注意ください。
業者へ連絡した方がよい場合
お湯を出しっぱなしにしたときは、安全装置を復旧すれば改善できます。しかし、ガスメーターや水の温度変化に関わる機器の故障や不具合は、家庭では修理できません。以下の状況に該当するときは、すぐに業者へ連絡しましょう。
安全装置を解除できない
安全装置を押しても、まれに解除できないことがあります。これは、長時間使用以外に、安全装置が作動する条件があるためです。ひとつでも条件に該当すれば安全装置はすぐに発動します。長時間使用以外の条件もあわせて覚えましょう。
長時間使用以外の条件だと、ガスの異常が発生しているときに作動します。また、地震・強風・雪などがあると、ガスを安全に供給できません。事故を避けるために、このような場合も安全装置が働きます。
ガスボンベが倒れる可能性や、メーター周辺に安全にガスを供給できないものがあるわけでもないのに安全装置が切れない場合、供給に関わる機器が故障しているかもしれません。すぐに業者に連絡して、点検してもらいましょう。
給湯器やガス機器が故障している
給湯器をはじめとしたガス機器に異常が発生したときも、お湯が出なくなることがあります。このような場合、ガスに関係する機器が故障している可能性が高いです。家庭では修理できないため、業者を呼ぶ必要があります。
給湯器以外の異常でよくあるものだと、プロパンガスの残量が少なくなった場合があげられます。ガスの残量は業者でないと確認できません。
プロパンガスを使っている家庭で、安全装置が何もないのに頻繁に反応したり、ガスの異常がよく起こるようになったりしたら、ガスの残量をチェックしてもらいましょう。
ガスの残量が少ないときは、業者がボンベを交換してくれます。交換が終われば、いつもと同じように使えるようになります。
ガスのにおいがする
ガスは本来無臭です。しかし、ガス事故を避けるためににおいがつけられています。ガス関係の機器の傍に行くとガスの臭いがするときは、ガスが漏れている可能性が高いです。非常に危険な状態のため、ガス会社にすぐ連絡してください。
このとき、ガスを使うと思わぬ事故につながることもあります。ガスの元栓を全て閉めておきましょう。できれば、周辺の方にガス漏れが起きているかもしれない事実を伝えてください。
集合住宅に住んでいる方は、業者に連絡する前に、大家さんや管理会社へ連絡しましょう。ガス漏れしているかもしれない事実を伝え、指示を仰いでください。
集合住宅は、自分だけでなくほかの人も被害に巻き込んでしまう可能性があります。被害を最小限に抑えるためにも、必ず住宅を管理しているところに連絡してください。
まとめ
お湯を出しっぱなしにしていると、安全装置が働き、温められた水が出なくなります。これは、ガスを安全に使用するための機能です。
安全装置を切ればすぐに使えるようになります。安全装置の解除はとても簡単です。お湯が使えなくなっても、慌てず落ち着いて対処しましょう。
お湯を使い続けているとガス代と水道代がかかりますが、ガスは安全装置が作動するため、それほどかかりません。ただ、水道代は出しっぱなしにした時間分かかるため、ご注意ください。
また、安全装置がどうしても切れない・ガス機器の故障が疑われる場合は、業者の力が必要です。すぐに連絡して対処してもらいましょう。
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