水のコラム
水に流せる猫砂がトイレに詰まるのはなぜ?詰まったときの対処法を解説
猫のトイレに使われる猫砂の中には、水に流せるタイプもあります。「水に流せる」と聞くとトイレに流しても問題ないように思えますが、使い方や状況次第では詰まることもあるのです。
水に流せるはずの猫砂がトイレに詰まる原因や、詰まったときの対処法について見ていきましょう。また、猫砂は正しく処理することが必要です。猫砂の処理方法についてもご紹介します。
猫砂がトイレに詰まるのはなぜ?
猫と暮らす場合の必需品ともいえる猫砂ですが、処理方法としてトイレに流している方もいるでしょう。猫砂がトイレに詰まる原因を見ていきます。
主成分が粘土の一種であるベントナイト系や、紙、おから、木などの植物資源を由来としたもの、半透明のビーズのような見た目のシリカゲル系など、猫砂にもさまざまなタイプがあります。それぞれ吸収性や消臭力、処理方法、取り扱いのしやすさ、コストパフォーマンスなどに違いがあり、猫や買主の好みで選べます。
猫砂の中には水に流せるタイプもあり、使用後の猫砂をトイレに流すケースも多いです。処理の手間がかからず、ゴミの日までに保管する際の臭いも気にならないなどのメリットがありますが「水に流せる」と書かれた商品でも詰まることがあるのです。詰まる原因として、以下のようなケースが挙げられます。
・排水管が狭い設計になっている
・蓄積された汚れなどでもともとトイレが詰まりかけている
・タンクレスや節水型のトイレを使用している
・猫砂にゴミや毛が混ざっている
・猫砂に大きな塊がある
・猫の大便も一緒に流した
・1回に大量の猫砂を流した
・1日に何度も猫砂を流した
・トイレットペーパーと一緒に猫砂を流した
猫砂は水分を吸収すると固まる性質をもつものが多いですが、流せるタイプの猫砂は大量の水で流せばほぐれるようになっています。ただし使う状況や使い方次第では、詰まりが生じる可能性があるのです。
もともと排水管が狭かったり、排水管内部に汚れが蓄積されていたりすると、うまく流れずに詰まってしまう可能性があります。また、水量が少ない場合はスムーズに流れにくくなります。
商品に書かれた使用上の注意事項をよく読むことも必要です。1回に流す量の目安や1日に流す回数などの注意点が書かれているため、使用方法を守って使いましょう。
猫の大便は水分が少なくて硬い性質があります。水に溶けにくい猫の大便と猫砂を一緒に流すことは避けるのが無難です。また、猫の大便を大量にトイレに流すことも詰まりの原因になります。
猫砂がトイレに詰まったときの対処法
猫砂を流したことでトイレが詰まった場合、軽度であれば自分で解消できることがあります。対処法を見ていきましょう。
ラバーカップを使用
まずはトイレ周辺を新聞紙やビニールシートで養生しましょう。便器の中にある猫砂はスコップなどで取り除いておき、便器に水がたまりすぎている場合は灯油ポンプなどを使って減らしておきます。カップの部分が水に浸かるくらいが目安です。
ラバーカップを排水口に密着させ、カップ部分がへこむくらい奥へとゆっくり押し込みます。ラバーカップを引く際は勢いよく行うのがポイントです。この流れを数回繰り返すと、詰まった猫砂が取り除けることがあります。
ラバーカップはトイレのトラブルに備えて家庭に常備されていることも多いでしょう。和式用、洋式用があり形状が異なるため、家庭の便器に合ったラバーカップを使います。
真空式パイプクリーナーを使用
真空式パイプクリーナーは、簡単にいうとラバーカップにポンプが付いたようなアイテムです。詰まったものを取り除く原理はラバーカップとほぼ同じですが、吸引力や圧力が大きいのが特徴です。
ハンドルや筒状の部分、ゴムのカップで構成されています。カップ部分を排水口に密着させ、ハンドルを引いたり押したりして操作します。引くと水や空気を吸引し、押すと中身が出てくる仕組みです。同じ動作を繰り返しますが、ラバーカップと同様に引くときに勢いをつけるのがポイントです。
ラバーカップよりも値が張りますが、ラバーカップで解決しなかった詰まりを解消できる可能性があります。
困ったときは業者に相談を
詰まりの度合いや、詰まりが発生した位置によっては、自力で解消できないこともあります。詰まりが大きくなり、さらには詰まったものが奥へと押し込まれるなど、放置すると事態が悪化するかもしれません。
集合住宅では、水漏れなどで近隣に迷惑をかけてしまうおそれもあります。また、慣れない作業を自分で行うことに不安を感じるケースもあるでしょう。
自分で解決できない場合は専門業者に相談することで、プロによる適切な処置をしてもらえます。業者によって費用も異なるため、いくつかの業者に見積りを出してもらい、比較して決めるとよいでしょう。
猫砂の処理方法
猫砂の原材料はさまざまであり、処理方法は一概には言えません。商品の説明書きに従い、かつ住んでいる自治体のゴミの分別方法に従うことが基本です。
水に流せるタイプはトイレに流す
水に流せるタイプであれば、トイレに流せます。ただし、先述のとおり1回に大量に流したり、1日に何度も流したりすると、詰まることがある点には注意が必要です。大便やトイレットペーパーと一緒に流すことも、詰まりが生じる原因となり得ます。
さらに節水型トイレなどは詰まりやすく、排水管が狭い場合も流れにくい場合があり、自宅のトイレの状況によっても詰まりが生じやすくなるのです。過去に猫砂が詰まった経験があるトイレでは、その後も詰まりやすい可能性が高いです。水に流せる猫砂も詰まる可能性があることを踏まえたうえで、正しく処理する必要があります。
自治体や集合住宅によっては、猫砂をトイレに流すこと自体を禁止していることもあるため要確認です。また、くれぐれも水に流せない猫砂はトイレに流さないようにしましょう。
水に流せないタイプはゴミで出す
流せない猫砂は、燃えるゴミもしくは燃えないゴミで出します。市販されている猫砂の原材料には、紙や木、おから、シリカゲル、ベントナイトなどさまざまなものがあるうえ、自治体の決まりによって分別方法は変わってきます。燃えるゴミか燃えないゴミかは、お住まいの自治体のホームページなどを確認してみましょう。
ゴミに出す際は、排泄物と使用済みの猫砂をビニール袋などに入れてしっかりと口を閉めます。万が一袋が破れた場合を考えて、袋を二重にしておくと安心です。
使用済みの猫砂はゴミの日まで保管する必要がありますが、その際に気になるのが臭いですよね。臭いが気になるからといって、袋のままベランダなどに置くと近隣住民に迷惑がかかるため、臭いが漏れない容器などで密閉しましょう。臭いが漏れにくい袋やボックス、専用の消臭剤などを活用する方法もあります。
まとめ
市場ではさまざまな素材や特徴をもった猫砂が販売されていますが、中には水に流せる便利なタイプもあります。ゴミの日まで保管する必要がないため、臭いが気になりにくく、処理も比較的簡単です。
ただし水に流せるタイプの猫砂であっても、使い方や状況によっては詰まることがあります。流す量や回数、流し方に配慮することが必要です。節水型トイレなどは詰まりやすい場合があるため、注意しましょう。
もしも猫砂がトイレに詰まった場合は、ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使用して自分で対処することも可能です。ただし重度な詰まりや、自分でやっても解消しないケース、自分での作業に不安を感じる場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
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