水のコラム
断水したらトイレの水はどうやって流せば良い?タンクに水を入れるのはNG
断水してタンクに水がたまらなくなったとき、どのような方法で水を流すかご存じでしょうか?
断水したときは、簡易トイレなどを使用することが推奨されていますが、誤ってトイレを使用してしまうことや、断水していることに気が付かず、トイレを水洗しようとして断水に気が付くこともあるかもしれません。
トイレの中に排泄物が残ったままだと、衛生面で不安になってしまいますよね。
今回は、断水時にトイレの水を流す方法や、流すときの注意点、流さない方が良い状況についてご紹介します。
断水時は便器に水を入れて流す
断水時にトイレを流したいときは、バケツなど大量に水が入る容器を使用し、便器に直接水を入れてください。
トイレを流す前に養生する
バケツなどで便器の中に水を入れて流す方法は、汚水が飛び散る可能性が高いため、トイレの床や壁を養生しましょう。
また、ご自分に汚水が飛んでくることもあるので、エプロンやゴム手袋、メガネ、マスクなどを着用してください。
トイレの養生には、水気を吸収し、そのまま捨てられる新聞紙がおすすめですが、新聞を取っていない方もいらっしゃると思います。
新聞がないときは、ブルーシートやレジャーシート、ごみ袋、雑誌、タオルなどの布類が養生に使用できます。
面積が小さいものを敷きつめるときは風で飛んでしまったり、剥がれてしまったりすることがあるでしょう。
このような場合は、養生テープやマスキングテープなど、剥がしてもテープ跡が残らない物で貼りつけてください。
5L以上の水が必要
断水時にトイレを流すためには、5L以上の水が必要です。
また、何度も断水時にトイレを使用する場合、2~3回に1度は、10L以上の水で流す必要があります。
便器に水を直接入れて流す方法は、通常の水洗と違い水圧が足りず、排水管の中に排泄物が滞留する可能性があります。
そのため、つまりを引き起こさないように、定期的に10L以上の水を流すことで、予防を図るのです。
トイレを流す方法
お持ちのバケツの容量が分からないときは、メーカーホームページなどで容量の確認をしましょう。
プラスチック製のバケツは、メーカーごとにサイズが異なります。
【トイレを流す方法】
排泄物が流れないときは、水の勢いが足りていないため、この場合は先ほどよりもさらに早く水を入れるようにしてください。
水を流すときの注意点
断水時にトイレを流す対応には、5つの注意点があります。
タンクに水を入れて流そうとしない
断水時にトイレの水を流すときは、タンクの中に水を入れないようにしてください。
通常、タンクがあるトイレの場合、タンク内にたまっている水で水洗されます。
しかし、ご自分でタンクに水を足すと、水量が足りないことや、逆に入れすぎてタンク内からあふれ出してしまうことがあります。
また、トイレを流すだけの水が足りた場合も、封水の水が足りず、下水から悪臭や害虫が上がってきてしまうこともあるでしょう。
便器の中にたまっている水は封水と呼び、悪臭や害虫が下水から上がってくることを防ぐ作用があります。
封水は便器の中だけでたまっている水と思われるかもしれませんが、排水管からつながってたまっています。
封水の水位が低いときは、封水で排水管と便器の間を隙間なく埋められなくなり、悪臭や害虫の侵入路ができてしまうのです。
トイレのタンクにお風呂の残り湯は入れない
お風呂の残り湯には、髪の毛や入浴剤が混ざっている場合があります。
髪の毛や入浴剤は、タンク内にある部品の動作不良や、劣化を招く可能性があるため、タンクの中に入れないようにしてください。
また、お風呂の残り湯を排水管に流した場合、髪の毛や入浴剤が排水管の中を流れ、つまりや排水管の劣化を招く可能性もあります。
タンクの水が空のときは止水栓を閉める
断水に気が付いていないときや、1度はタンクにたまっている水で流せるからと、トイレを水洗し、タンク内の水が空になったときは、トイレの止水栓を閉めましょう。
断水が解消した後の水には空気やサビなどの異物が含まれています。
そして、トイレのタンクが空になっていると、断水が解消した後にタンク内に自動で給水されます。
このとき空気や異物が混ざった水がタンクの中に給水されると、エアーハンマーという空気の衝撃や、異物の影響により、タンク内の部品が壊れてしまうことがあるのです。
断水が解消した後の空気や異物を除去する前の水が給水されることを防ぐために、止水栓を閉めておいた方が良いでしょう。
屋外水栓や水量が調整できる水栓でゆっくりと水を出し、空気と異物を除去してから、トイレの止水栓を開けてください。
電源を切る
ウォシュレットや暖房便座が付いたトイレは、水を流す前に電源を切るようにしてください。
万が一コンセントに水がかかった場合、感電する恐れがあるため、コンセントも向いておいた方が良いでしょう。
断水が明け、コンセントまわりの水気が完全に乾いてから、電源を入れたり、コンセントをさしたりするようにしてください。
電源を入れた後に、ウォシュレットや暖房便座が動かないときは、水がかかったことで故障している可能性があるので、みえ水道職人などの水道修理業者に、点検を依頼しましょう。
重量に気を付ける
5Lの水は5kgの重さがあります。
水にバケツの重さも加わるため、持ち上げるときや持ち運ぶときに、腰を傷めないように注意してください。
また、運んでいるときに手が滑って落としてしまった場合、足を怪我する可能性や拭き掃除が必要になる可能性があります。
排泄物が残っている状態の便器に落としてしまったときは、汚水が飛び散り不衛生です。
断水ではシャワーなども使用できないため、ご自分が汚水まみれになってしまっても、汚水を洗い流せません。
重量に気を付けて持ち上げてください。
トイレを流さない方が良いケース
断水の原因が災害によるものの場合、下水道や排水管、浄化槽が被災しているケースがあります。
この場合、トイレを流すことで汚水の逆流が起き、あふれ出すことがあるため、注意が必要です。
三重県の各自治体から排水管を使用しないように要請があった場合は、トイレを流さないでください。
また、マンションなどの集合住宅にお住いの場合、ご自宅ではなく、階下の部屋で汚水の逆流が起きることもあるため、管理会社や大家から注意が入る可能性があります。
この場合は管理会社や大家の指示に従ってください。
断水時は簡易トイレを使用する
断水しているときにトイレに行きたくなったら、簡易トイレを使用するようにしましょう。
簡易トイレであれば、汚水が逆流するというトラブルも回避できます。
特に、災害で断水した場合、急なことで水をためる時間がない場合や、災害時にご自宅におらず水の準備ができなかったという場合があります。
断水期間の見通しが立たないときは、簡易トイレを使用することで、トイレへの不安を解消できるでしょう。
ご自宅のトイレだけではありませんが、断水状態でのトイレの使用は、一人でもそのまま排泄してしまうと、トイレの衛生面を保つことができなくなります。
排泄物を上に重ねることしかできなくなり、トイレを使用できなくなったり、排泄物の付着や臭いへの嫌悪感でトイレに行けなくなったりすることがあります。
トイレの中にビニール袋を入れ、その中に排泄するだけでも、トイレの衛生面やトイレに関わるストレスを抱えずに済むのです。
三重県の取り組み
三重県では、大規模災害時でも県省庁の業務ができるように、災害用貯留式マンホールトイレが建設されました。
2024年1月から工事が開始され、同年3月25日に完成しました。
これにより、県省庁職員や県省庁に支援に派遣された関係者のトイレを確保できます。
災害用貯留式マンホールトイレは、平時は駐車場として利用され、災害時にはトイレやテントが設置されます。
参考:県庁内に断水でも使える貯留式トイレの建設工事 災害への備え┃NHK 三重県 NEWS WEB
参考:災害用貯留式マンホールトイレ完成式を開催します┃三重県
まとめ
断水時はトイレを使用しないことがベストですが、断水に気が付かないことや、忘れているということが起こり得ます。
このような場合は、バケツなどの水が5L以上入る大容量の容器を使用し、便器の中に直接水を入れて排泄物を流してください。
そして、断水が解消した後にウォシュレットや暖房便座が故障していることに気が付いたときや、つまってしまったときは、みえ水道職人にご連絡ください。
みえ水道職人は、地域密着型の水道メンテナンスサービスを提供している会社です。
ご相談をいただいたら、最寄りのスタッフが最短30分で現場に駆けつけます。
トイレのトラブルだけではなく、水まわり全般のトラブルを承っておりますので、水まわりでお困りの際は、みえ水道職人にお任せくださいませ。
三重のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「みえ水道職人(三重水道職人)」
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