水のコラム
ウォシュレットの掃除方法とは?汚れの原因や掃除の際の注意点とあわせて解説
日本はウォシュレットを利用している方が多いと言われています。
ウォシュレットは便座を温めたり、トイレットペーパーによる肌の負担を減らしたりと便利な機械ですが、ただ使いっぱなしではなく、きちんと手入れもしなければなりません。
しかし、中にはウォシュレットの掃除の仕方がわからないという方もいるでしょう。
そこで今回は、ウォシュレットの掃除方法や、掃除せずに使っているとどうなってしまうのかについて解説します。
ウォシュレットの汚れや臭いでお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ウォシュレットが汚れる原因
ウォシュレットには自動洗浄機能があるため、掃除をしなくとも綺麗になっていると感じる方も多いかもしれませんが、掃除をしないとどんどん汚れが溜まっていきます。
ウォシュレットが汚れる原因としては、主に以下の3つが挙げられます。
- ●水垢
- ●尿石
- ●カビ
水垢
ウォシュレットに水垢が発生する箇所は、水を出すノズル部分やウォシュレット使用中に水が触れる部分です。
また、ウォシュレットを使用した際に便器内から跳ね返る水からも水垢が発生します。
水垢は放置すればするほど落ちにくくなってしまうため、定期的な掃除が必要です。
尿石
尿石が付着する箇所は、尿が飛び散った部分です。
尿石はトイレ全体の臭いの悪化や雑菌の繁殖を引き起こします。
また、放置しておくと固着して除去しづらくなるため、定期的な掃除が必要です。
明らかに黄ばんでいる箇所はすぐにわかりますが、尿石は目視では分かりづらいことも多いため、注意しましょう。
カビ
カビが発生しやすい箇所は、ノズルなどの水が触れる部分です。
ウォシュレットは水分が付着したまま収納されるため、湿気が多く、カビが発生しやすくなっています。
カビの発生は不衛生なだけでなく、嫌な臭いの原因にもなるため、意識して手入れすることが大切です。
ウォシュレットの部位別掃除方法
ウォシュレットの掃除の仕方や使用する道具を以下の部位別にご紹介します。
- ●ノズル
- ●ノズルの収納口
- ●脱臭フィルター
- ●センサー部分
- ●ウォシュレットの裏側
- ●ウォシュレットと便器の間
ノズル
ノズルの掃除に用いる道具は、主に以下の3つです。
- ●中性洗剤
- ●スポンジ
- ●掃除シートや雑巾
まず掃除の途中で洗剤が流れないように、止水栓を閉めて水を止めます。
ノズルを引き出して、ウォシュレットのコンセントを抜き、以下の手順で掃除しましょう。
- 1.中性洗剤を含んだスポンジでノズルに中性洗剤を付着させる
- 2.10分程度放置する
- 3.スポンジでこすって汚れを落とす
- 4.洗剤が残らないように掃除シートや雑巾で綺麗に拭き取る
ノズルの収納口
ノズルの収納口を掃除する際に使う道具は、主に以下の4つです。
- ●中性洗剤
- ●歯ブラシや綿棒
- ●スプレーボトル
- ●掃除シートや雑巾
まず掃除を始める前にウォシュレットのコンセントを抜き、収納口のフタが閉まらないようにテープで固定します。
準備が整ったら以下の手順で掃除しましょう。
- 1.中性洗剤を付けた歯ブラシや綿棒で汚れを落とす
- 2.スプレーボトルに水を入れて洗剤を落とす
- 3.掃除シートや雑巾で綺麗に拭き取る
ノズルの引き出し方
ノズルの引き出し方は商品によって異なりますが、主に以下の3つ方法で引き出せます。
- ●ノズル掃除ボタンを押す
- ●止ボタンを長押しした後におしり/ビデボタンを押す
- ●電源を切って手動で引き出す
多くのウォシュレットは、ノズルの洗浄ボタンなど名称は異なりますが、自動洗浄ボタンを押すだけでノズルが出てきます。
ノズル掃除ボタンがない場合は、止ボタンを長押しした後におしり/ビデボタンを押すと、ノズルの引き出しが可能です。
メーカーによっては、止ボタンとおしり/ビデボタンを同時に押すと、ノズルを引き出せます。
ノズルを引き出すボタンがない場合は、手動で引き出しましょう。
ただし、無理に引っ張ると故障のおそれがあるため注意してください。
脱臭フィルター
脱臭フィルターを掃除する際は、主に以下の3つを使用します。
- ●中性洗剤
- ●歯ブラシ
- ●掃除シートや雑巾
脱臭フィルターは商品によって外せる場合と外せない場合があります。
外せる場合は、外してから掃除した方が掃除しやすいでしょう。
掃除の手順は、以下のとおりです。
- 1.中性洗剤を脱臭フィルターに吹きかける
- 2.歯ブラシで擦って汚れを落とす
- 3.水で洗剤を流す
- 4.掃除シートや雑巾で綺麗に拭き取る
黄ばみがなかなか取れない場合には、クエン酸を使うとより効果を実感できるでしょう。
センサー部分
センサー部分は汚れがひどくなると、汚れを人と勘違いして誤作動することがあるため、定期的に掃除することが大切です。
センサー部分は掃除シートや雑巾で綺麗に拭き取って掃除します。
頑固な汚れには、中性洗剤を使いましょう。
ウォシュレットの裏側
ウォシュレットの裏側の掃除に使用する道具は、主に以下の5つです。
- ●中性洗剤
- ●スポンジ
- ●歯ブラシ
- ●スプレーボトル
- ●掃除シートや雑巾
ウォシュレット本体は、外せるものと、タンクと便座が一体化しているものがあります。
外せる場合は、外した方が掃除しやすいでしょう。
まずはウォシュレットのコンセントを抜きます。
ウォシュレットが外せる場合は便座に立てかけ、以下の手順で掃除しましょう。
- 1.中性洗剤を吹きかける
- 2.スポンジや歯ブラシで擦って汚れを落とす
- 3.スプレーボトルに水を入れ、吹きかけて洗剤を流す
- 4.掃除シートや雑巾で綺麗に拭き取る
ウォシュレットと便器の間
ウォシュレットと便器の間は、主に以下の2つを使って掃除します。
- ●中性洗剤
- ●掃除シートや雑巾
まずはウォシュレットのコンセントを抜き、外せる場合は便器に立てかけます。
準備ができたら、掃除シートや雑巾で汚れを綺麗に拭き取りましょう。
頑固な汚れは、中性洗剤を含ませて拭き取ります。
ウォシュレット掃除における注意点
ウォシュレットを掃除する際は、以下の3つに気を付けましょう。
- ●洗剤の併用は危険
- ●ウォシュレット掃除にカビキラーはNG
- ●素材によって使えない洗剤もある
洗剤の併用は危険
ウォシュレットのひどい汚れは、クエン酸や酸性の洗剤を使って落とそうと考える方もいるかもしれませんが、塩素系の洗剤との併用は危険であるため気をつけましょう。
酸性の洗剤と塩素系の洗剤を混ぜると、有毒ガスが発生します。
有毒ガスは目や鼻、喉に強い刺激があり、最悪の場合には失明や死亡するおそれもあるため、非常に危険です。
洗剤を使う際は、併用しないようにしましょう。
ウォシュレット掃除にカビキラーはNG
ウォシュレットにはカビが発生することがあるため、カビキラーで手軽に掃除しようと思う方がいるかもしれませんが、ウォシュレット掃除にカビキラーはNGです。
カビキラーの主成分は、塩素系の次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウム界面活性剤です。
これらの成分は肌や粘膜に付着すると、痛くなるおそれがあります。
ウォシュレット掃除にカビキラーを使用し、その成分が内部に残ったままウォシュレットを使用すると、カビキラーの成分が肌や粘膜に付着するおそれがあります。
そのため、ウォシュレット掃除にカビキラーは使用しないようにしましょう。
黒カビが取れない場合は、買い替えまたは業者に依頼するのがおすすめです。
素材によって使えない洗剤もある
ノズルなどのプラスチック素材には、以下のものは使用できません。
- ●酸性洗剤
- ●アルカリ性洗剤
- ●漂白剤
- ●ベンジン、シンナー
- ●クレンザー
これらを使ってプラスチック部分を掃除すると、割れて感電や怪我、火災の原因になることがあります。
上記の洗剤などを掃除で使用したい場合は、事前に素材を確認してから使用するようにしましょう。
ウォシュレットを掃除しないとどうなる?
ウォシュレットはなかなか掃除しないという方が多いかもしれません。
しかし、ウォシュレットを掃除しないと、以下のようなトラブルが発生するおそれがあります。
- ●ノズルが出ない/戻らない
- ●ノズルから水が出ない
- ●温水タンクの汚染
ノズルが出ない/戻らない
ウォシュレットを掃除せず、汚れを放置しておくと、ノズルが出てこなかったり、戻らなくなったりするおそれがあります。
ノズルは普段収納されており、必要なときだけ出てくる仕組みです。
しかし、伸縮する部分に尿石などの汚れが詰まっている場合、動きが阻害され伸縮した状態で止まってしまうことがあります。
ノズルから水が出ない
ウォシュレットに汚れが溜まってしまった場合、ノズルから水が出てこなくなるおそれがあります。
尿石やカビなどの汚れがノズルの吹き出し口に詰まるためです。
不衛生なだけでなく、ウォシュレットの故障にも繋がる可能性もあります。
温水タンクの汚染
ウォシュレットの掃除を長い期間怠っていると、温水タンク内が汚染されてしまうおそれがあります。
ウォシュレットのお湯は、温水タンクから供給されたものです。
汚染されたお湯を使用するため、使い続けていると健康被害が出ることもあるので、ウォシュレットの掃除は欠かさないようにしましょう。
まとめ
ウォシュレットは掃除しないうちに、水垢・尿石・カビによって汚れていきます。
汚れが蓄積すると、ノズルが出なくなったり、戻らなくなったり、ノズルから水が出なくなったり、温水タンクが汚染されたりするおそれもあります。
そうならないためにも、注意点に気をつけながら定期的にウォシュレットを掃除するよう心がけましょう。
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